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「仕事を辞めたい!」と思ったときにできること

「もう仕事を辞めたい……」と思ってしまうことも、ときにはあるでしょう。辞めたい気持ちを抱えたまま仕事に向かっていると、ストレスが溜まったり周囲からの評価が下がってしまったりと、よくない状況が続いてしまう懸念があります。だからといっていきなり仕事を辞めてしまうのではなく、何か行動を起こすとしたら、どんな選択肢があるでしょうか? 仕事を辞めたくなった本当の理由探しから始めてみましょう。

投稿日:2023年3月16日

目次

仕事を辞めたくなる理由は何?

まず、一般的にどのような理由で仕事を辞めたいと思うことが多いのか見てみましょう。

厚生労働省が発表した「令和3年雇用動向調査結果の概況」を見ると、個人的な理由で前職を辞めた理由別の割合は、割合の高い順から、男性は、「職場の人間関係が好ましくなかった(8.1%)」「労働時間、休日等の労働条件が悪かった(8.0%)」「給料等収入が少なかった(7.7%)」となっています。そして女性は、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった(10.1%)」「職場の人間関係が好ましくなかった(9.6%)」「給料等収入が少なかった(7.1%)」という結果でした。

前職を辞めた理由の表

みなさんが仕事を辞めたいと思った理由も、この結果にあるどれかに当てはまりませんか?
辞めたい理由がはっきりしなかったり、複数あってわかりづらくなったりしている人は、理由を明確にすることで、今後の方針も立てやすくなります。

まずは落ち着いて状況を整理しよう!

仕事を辞めたくなったからといって、すぐに辞表を出してしまうと、収入が少なくなって生活に支障をきたしたり、次の転職が思うように決まらなかったりする可能性があります。後から冷静になったときに、退職しない方が良かったと後悔することもあるかもしれません。

安易に退職して後悔しないためにも、まずは次のようなことを考えてみるのがおすすめです。

1.現在の状況やこれまでの振り返り

今自分が置かれている状況や担当している業務内容、周囲の環境などを振り返ってみましょう。できれば現在不満に思っていること、満足していることも書き出してみます。すると、例えば「収入が少ないから辞めたい」と思っていたとしても、実は「チーム内で疎外感を感じていること」が大きな悩みとしてあり、その悩みがなければ収入はそこまで気になる要素ではなかったとわかるかもしれません。

こうして振り返ると、仕事に関する「本当の悩み」を特定でき、次の行動を起こしやすくなります。

2.自身の職業における特徴、自身の適性を見直そう

次に、自分の仕事における特徴や強み、適性などを見直しましょう。自分がどんな仕事や業務に就いた際に成果を出しやすいのか、どんな強みや適性があるのかを明確にしておくと、仮に転職先を探す際にも役立ちます。

例えばマイジョブ・カードのサイトでは、「興味診断」「スキルチェック」「価値観診断」という自己診断が簡単に行えます。「自己診断一覧」のページから使ってみましょう。

職業経験が少ない場合や視野をさらに広げて考えたい場合には、さまざまな仕事の内容や労働条件の特徴などが記載されている「job tag」(職業情報提供サイト(日本版O-NET))を使うのもおすすめです。現在の職業について調べ直したり、自身の適性や強みが活かせる他の職業が見つかったりもするかもしれません。

自己診断の方法については、「やりたいことがないのが悩み? 自己診断でヒントを見つけてみよう!」のコラムも参考にしてください。

「仕事を辞めたくなったとき」に頼れる相談先

仕事について相談したいときには、以下のような相談先を頼ることができます。

現在の職場での相談

まずは現在の職場で相談してみましょう。主な相談先には上司や先輩などが挙がりますが、所属している部署の部門長や、人事担当者へ直接相談できる可能性もあります。労働条件に関しては人事部へ相談するなど、相談内容によって相談先を変えましょう。

まだ辞めることも決めていないのに「辞めたくなっている。どうにかならないか」などとストレートに伝えてしまうと、評価を下げてしまったり、周りに伝わってしまったりする心配もあります。相談する際は、困っていること(辞めたいと思っている理由)に対して、具体的に何をどうしたいのかなどを丁寧に伝えるようにした方がよいでしょう。

キャリアコンサルタントへの相談

自身のキャリア構築やキャリアチェンジなどについて相談するなら、専門家であるキャリアコンサルタント(※)に相談するとよいでしょう。さまざまな企業や業界に関する知見があるので、より広い視野からあなたのキャリアに関してアドバイスしてくれます。

※労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うこと(キャリアコンサルティング)の専門家

「総合労働相談コーナー」への相談

企業の労働環境や労働条件など、外部の専門家に相談したいケースなどは、各都道府県の労働局や全国の労働基準監督署内など、全国に設置されている「総合労働相談コーナー」に相談してみてはいかがでしょうか。予約不要、無料で相談ができます。プライバシーの保護にも配慮してくれるため安心して相談ができます。

「仕事を辞めたくなったとき」にできること

仕事を辞めたくなったときに実際にできることとして、以下の選択肢が挙げられます。

異動や勤務形態の変更

現在の業務内容や職場環境を変化させたいなら、異動や勤務形態の変更を申し出る方法があります。現在は社内公募などでキャリアチェンジがしやすい企業も増えています。また、業務量の少ない部署に異動したり、休職して一時的に休息を取ったりという選択肢も考えられます。

新しい知識やスキルの習得

現在のスキルや経験に加え、学び直しを通して新しい知識やスキルを習得することも可能です。新しい知識やスキルが増えれば、同じ勤務先にいながらまったく違う部門に異動し、悩みを改善できる可能性があります。

働く方のスキルアップを支援するため、厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を修了すると受講費用の一部が支給される「教育訓練給付制度」もありますので、活用してみるのもいいでしょう。

他の企業への転職

今の勤務先にいても悩みが解決しないなら、他企業へ転職する道もあります。会社が変わることで解決される部分もあるでしょう。しかし、なぜ転職したいのかを深く考えずに安易に転職すると、同じようにつらい経験をするかもしれません。

自分がこれまで経験したことや、これからやりたいことの整理ができる「ジョブ・カード」使って、キャリアプランを見直し、前向きに転職することを心がけてみてください。

仕事を辞めたくなったときには、自分が置かれている状況や自分にできることを一度整理して考えてみましょう。キャリアプランの振り返りをする際には、ジョブ・カードを活用するのもおすすめです。そして数ある選択肢から、次の一手を選び取ってください。

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